■傷ついた心は段階を踏んで回復していく
恋愛依存症によって湧き上がってくる、苦しい感情や見捨てられ不安を軽減させていくために
最も効果的な方法と言っても言い過ぎではない「インナーチャイルドの癒し」ですが
実体験からも、非常に依存の克服の助けになったので、私のカウンセリングにも取り入れている理論方法です。
その取り入れ方というのは
カウンセリングを使った対話(来談者中心療法)の中で当時の思いを整理して頂き
自分の中に色んな感情がある事を感じていただくという作業を通して、癒しに繋げていく流れと
カウンセリングの中で、インナーチャイルド療法(軽い誘導瞑想)を使って癒す方法とで、大きく分けて二つあります。
実際の取り組み方としては
私はクライエントの方の意志を大切にしているので、ご希望があればチャイルドセラピーを行いますが
特に申し出がなければ、対話セラピーという理論も十分に効果はある(実体験と臨床経験からも確認済み)ので
基本は対話療法をベースにカウンセリングを行っています。
対話療法もインナーチャイルド療法も、どちらも効果を出す事はできますが
特にチャイルドセラピーを取り組む際にはこちらも、クライエントの方の心の安全を考え、慎重に進めていきます。
チャイルドセラピーとは、軽い誘導から始まり、潜在意識にダイレクトにアプローチするという方法なので
クライエントの方の心の負担は、ご自分で思っている以上に大きいものなので
終わった後、数日間まで、エネルギーの消耗から、非常に疲れ(デトックス)を感じる場合もあります。
(その疲れも、時間の経過と共に落ち着いていきます。)
何故、心の負担が大きいのかと言うと・・・
対話セラピーにも言える事ですが、インナーチャイルドと向き合うという事は
過去の苦い思い、辛い体験をもう一度「体感」し、ある意味イメージの中で「再体験」する作業でもありますので
心の奥に眠っている「苦しい感情」に触れていくというのは
相当な勇気と、エネルギーを使うことなんですよね。
それがチャイルドセラピーの場合はダイレクトに見ていく作業なので
効果の振り幅は大きいですが、その分エネルギーも使いますよ〜という事ですね。
(私がそうでしたが、努力と根性の方には向いていたりします・・^^;)
そしてもう一つ、慎重に進める理由は
実際のチャイルドセラピーでは、頭ではぜひ癒したい気持ちを持っているのに
いざセラピーに入ると、心の防衛が働き
・睡魔が出てくる
・防衛が強まる(向き合う事を避けたくなる)
・チャイルドが見えない
このような反応が出る事があります。
防衛が働く事がいけない訳ではないのですが、
「自分には無理」と自信を失ったり、現実逃避に走ってしまったりと。。。
防衛を強めるだけで、癒しに繋げられなくなってしまっては、もったいないですもんね。
じゃあチャイルドセラピーを取り入れたいのに、防衛が強い場合はどうしたらいいのか?
しばらくカウンセリングを重ねる事です。
カウンセリングの中での対話を通して、自分の心の中の思いを整理したり、自分の気持ちを理解していく事を重ねていくと
ある程度、癒せる耐性もついてくるので、心の準備が整ってからチャイルドセラピーに入った方がスムーズとは思います。
こうして心の回復は、段階を踏んで進んでいくものですから
常に自分と相談しながら、取り組んで頂けたらと思います。
人が心の苦しさを何とかしたいと決意した時
「早く結果を出したい」と焦ってしまいがちなんですが
それが出来れば苦労しないというのが、真実だったりしますよね^^;
恋愛依存症の克服は、
自転車が乗れるまでと似ていて
まずは自転車にまたがって、
自転車自体に乗るという感覚を体感してみたり
補助輪を付けて、
ペダルを漕いでみたり
そうやって徐々に自転車に慣れてくことから、始りますよね。
カウンセリングを受ける事も、自分と向き合うという事も、同じなんですよね^^
恋愛依存症の克服は、クライエントさん自身が乗り越えていくものなので
あくまで私はサポートしていく事が役割ですが
その上で、その都度一緒に話し合いながら進められたらなと思います。
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【記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子】
2011年から心理カウンセラーとして、4700件以上(2022年現在)のカウンセリングを実施
主に愛着障害、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、心の傷や問題
親子問題や恋愛関係などの人間関係のご相談を現在も受けています。
過去にはマスメディア出演等の活動経験も有り。