恋愛依存症だけではなく、人が解決したい問題を抱えている時、落ち込んだ時の適切な手順を説明しています。
どんな悩み解決にも必要な手順ですので、ぜひ参考になさってください^^
■ "適切な手順" を踏むからこそ解決に繋がっていく
恋愛依存症の克服をテーマにご相談に来られる方の中でも
わりと克服初期の方が陥りがちな
「恋愛依存症を克服したいけど、どうしたらいいのか、分からなくなってしまった・・・」
というものがあります。
これは恋愛依存症の克服に限らず
どんな悩みを抱える方にも共通して言えることですが
何か問題が起こった時、解決したい問題がある時、気持ちが沈んでいる時に
「どうしたらいいのか?」という事を ”先” に考えると、大体そこから抜け出せないループにハマっていきます。
そう聞くと「え?どうしたらと、普通は考えるでしょ?」と思うかもしれませんね。
それは何故かと言うと・・・
どうしたらいいのか?って事を考えている時というのは
解決するための材料が揃っていないから「どうしたら?」となっているはずだからです。
それともう一つ
どうしたら?というのは、解決する ”方法や手段” について探している時に使う言葉でもあるので
ここも、解決に繋ぐ材料が揃っていない段階で探していった場合
今度はあれもこれもと、色々な方法に手をつけて、余計に混乱していくんですよね(^ ^;)
人が何かを解決する時、立ち直っていく時には、適切な手順があります。
まずは何から先にするべきなのか?
①「何が、起こっているのか、現状を把握すること」
②「何故、そうなったのか、原因を分析すること」
これを恋愛依存症の克服に当て嵌めると
例えば
上手くいかない流れから説明すると・・・
「なぜ、彼から連絡が減ると不安になるのか?」という悩みを持った時
次に、「どうしたら、不安にならなくなるのか?」と、多くの方が考えます。
人がどうしたら?と考えた時、方法や手段を探していくので
例えば「趣味や友達との時間を増やして気を紛らわす」という事をやっていきます。
ですがその結果、一人の時間になるとまた不安な気持ちが湧いてくるため、不安な感情が解決されないままになります。
だからまた同じように
「じゃあ今度は何をすればいいのか?」というループを繰り返していきます。
適切な手順とは何か?
「なぜ、彼から連絡が減ると不安になるのか?」と悩んだ時
次に、考えるべき事は→
連絡が減ると不安になるのは、どんな時なのか?
その不安はどの程度なのか?
その不安は毎回なのか?それとも、心に余裕がない時なのか?
過去の恋愛ではどうだったのか?などなど
<不安を感じる自分>についての データや情報収集 をしていきます。
そうやって自分の内側で起こっている心の動き、外側の状況などを正確に把握できたら、次に
「何故その不安が出てくるのか?」という原因を探っていきます。
原因の可能性をいくつか分析し、把握していくことで 始めて、「どうすればいいのか、解決手段の選択」が見えていきます。
実はこの作業は、カウンセリングの対話の中でも同じ事をやっているはずなんですが
カウンセリングの中で
ご自分の心の中の思いに合う言葉を見つけながらお話をして頂く ”意味” というのは
解決に繋げるための材料を集める作業であったり、立ち直っていくための準備作業でもあるんですね。
(対話中心のカウンセリングだけに限らず、チャイルドセラピーも原理は同じです^^)
例えばカウンセリングで話をしても、なかなか心がスッキリしないとか、なかなか進展しない時というのは、その材料が <不十分な状態> とも言えるわけです。
不十分な状態が悪いわけではなく、ここには当然「個人の差」は出てくるものですから
ある程度の情報やデータを収集するまでに、何回もカウンセリングを重ねて頂くことは決して珍しいことではないんですね。
でも解決に繋げる情報が不十分な段階でカウンセリングをやめたり、向き合うことを諦めると、当然、問題は解決されないままになります。
要するに・・・
人が何か問題を解決する時、立ち直っていく時というのは
その問題について、具体的に把握したり、色んな角度で分析したり、検証したり、理解を深めるから
次の打つ手を見つける事ができたり、解決への糸口に繋げる事ができるという事です。
ですが多くの方が、この手順をすっ飛ばして、できるだけ早くと・・大きな結果を求めたくなるものですが
一つ一つ丁寧に手順を踏んでこそ、大きな目標に辿り着けるものなんです。
ただ・・・・
心の悩みの中でも、
特に対人依存問題に関しては
相手がいる(対象がいる)状態で、克服に取り組む場合
どうしても依存してる相手の方に意識が向いてしまいがちですから
カウンセリングを受けていても、自分の心の中を客観的に見ていく心の余裕が持てない時が度々起こります。
(克服が進んでいくと、不安な事が起こっても、不安を抱えながら進むことができるようになります。)
人がその状態になった時の分かりやすい例は、相手の見えない頭の中の事(彼の気持ち)を考えている時です。
それがいけないとかダメという話では全然ないですし、必要な時は、カウンセリングの中で相手との関係について話合うこともしていきますが
依存している相手がいる状態で自分と向き合う場合は、フリーであったり好きな人がいない状態よりも
一つや二つ、回復までのプロセスが多いという事を理解しておくことは大切です。
そこもしっかりと踏まえて、自分という人間や現状について、正確に把握しようとする目を持つことが、問題を解決していくには必要だということですね(^ ^)
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●記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子
2011年から心理カウンセラーとして、
4700件以上(2022年現在)のカウンセリングを実施。
専門は愛着障害、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、心の傷や依存問題、トラウマ感情、共依存症、恋愛依存症、回避依存症、母娘共依存、恋愛関係等の対人関係のご相談を現在も受けています。
過去には「恋愛依存症専門カウンセラー」としてマスメディア出演等の活動経験も有り。