
■克服はニュートラルな状態になること
愛着障害や恋愛依存症を克服できた人のイメージとして、よく話題に出てくるのは
・不安を感じなくなる
・落ち込まなくなる
・誰にも頼らず生きていける
・ネガティブな思考にならない
強い人間になるような想像をされる方って結構多かったりします。
たしかに一理あるかもしれませんが、言葉通りの解釈だけで克服に取り組むのは、少し危険かもしれません。。。
では愛着障害や恋愛依存症の克服とは、どんな状態なのか?
克服した状態というのは、何があっても動じないとか、落ち込まない人間になるとか
別の人間に生まれ変わることではなくて
ひとことで言うと
どんな自分も自分なんだと
受け容れられる心の余裕が生まれ
視野が広がった状態
このように心のベースが整うことで、
起こった出来事に対して客観的に捉えられるようになったり、冷静に対処できるようになっていくわけです。
人間ですし、生きていれば嫌なこと、理不尽ことも起こることは避けられないでしょうが
恋愛依存症をしっかりと克服すると、恋愛依存症特有の苦しさや生きづらさからは解放され、心の軽やかさが実感として持てるようにはなります。
苦しい渦中の中にいる方からすると、本当にそうなの?と思う人もいるかもしれませんが
同じ世界にいるのに、違う世界にいるような、心が軽やかに楽になります(^ ^)
でもこの感覚を手に入れるまでには、様々なプロセスを山あり谷ありの中進んでいくので
手品のようにパッと苦しさが消えるわけではないですが、小さく徐々に「楽になる」という感覚は実感として分かっていきます。
どんな感覚なのか、実際にクライエントの方がおっしゃっていた言葉をお借りすると
●不安に対して、
自分で対処できることが増える
●不安に感じる時間が短くなる
●不安を感じる自分も
一旦抱えようと思える強さを持てるようになる
●わざわざ自分から
不安を作り出すような状況にもっていかなくなる
●不安な自分よりも、
安心感を味わえる自分に心地よさを感じられるようになる
自分自身の感覚や感じ方、捉え方が変わっていくことによって
"同じ不安" に対して、
恋愛依存症が強かった時の、自分を見失うほどの状態には戻らなくなりますから
「あれ?私ってこんなに冷静だったけ?」
「はいはい、またこの不安ね〜」
悪戯に自分の不安な感情の渦に巻き込まれなくなっていきます。
こそまで行くと、自己コントロールもしやすくなったり、色んな対処方法を検証する余裕も生まれ
より自分という人間との付き合い方も、掴んでいくことができます。
愛着障害や恋愛依存症を克服すると言っても、
それぞれに強弱の違いやトラウマの根深さも違いますから、全く同じ取り組みをするわけではなく
その方の現状に沿って進むことが適切ではありますが、これまでのクライエントさんの事例や私自身の愛着問題の克服からお伝えさせていただくと
愛着問題による不安が強い方、アダルトチルドレンの自覚のある方こそ、効果の実感が持てますし、インナーチャイルドを癒すことをお勧めします。
ただ。。。
インナーチャイルドを癒すことを「やれば楽になる」と言った、ただの作業としてやるだけでは効果は出にくいと思うので
インナーチャイルドを癒してあげたいと思う方、興味はあるという方は、ぜひトライしてみてください。
興味はあるけど、ちょっとこわいなぁという方は、軽い瞑想から試してみて
自分は今、何をどう感じるのか?
と言った、自分の中の感覚を「感じる」という経験を積み重ねてみるのもお勧めです(^ ^)
”自分の感覚や気持ちに意識の矢印を向ける”
これは愛着障害や恋愛依存症の人にとっては苦手なことになりますが、克服には養っていった方がいいことの一つでもあるので
チャイルドと向き合うまでに時間がかかりそうな人は、瞑想やヨガなど
お勧めなので興味のある方は取り入れてみてください。
カウンセリングを卒業されたクライエントの方からよく聞く言葉に
「もっと早くインナーチャイルドを癒してあげればよかった」
「地道な作業ではあったけど、遠回りのようで、近道だったんですね」
この言葉を聞くたびに、しみじみも私も同じように思います。
※関連記事
→愛着障害や愛依存症の克服に効果的なインナーチャイルドの癒しとは
●記事執筆者:心理カウンセラー畠山ユキ子
2011年から心理カウンセラーとして、
4700件以上(2022年現在)のカウンセリングを実施。
専門は愛着障害、毒親、機能不全家族から生じる生きづらさ、心の傷や依存問題、トラウマ感情、共依存症、母娘共依存、恋愛関係等の対人関係のご相談を現在も受けています。
過去には「恋愛依存症専門カウンセラー」としてマスメディア出演等の活動経験も有り。