カウンセリングノートの有効な付け方


■「記録」は心の回復の道筋を作る


 

 

カウンセリングノートとは、カウンセリングが終わったあとに、「何を話したのか」をまとめるノートの事を言いますが

 

 

実際に書いている方、書いたことがない方といらっしゃると思いますが

 

 

できれば書いた方が、心の回復にはとても有効な役割を果たしてくれます。

 

 

人間は、自分の話した事とは言え、全てを頭の中に記憶しておくことは難しいですし

 

     

記録としてつけていった方が、時間が経っても目で確認する事もできますから、カウンセリングに対する目的意識やモチベーション維持にもとても有効なんですね。

     

  

というのも、この記録をつけていくと

     

 

前回の自分=過去の自分を見返すことができるので

 

     

自分がどれだけ進んだのか?どこで止まっているのか?・・現状を把握することができます。

     

 

心の改善は、小さな進歩の積み重ね”  とよくお伝えしていますが

 

 

この小さな変化に自分自身がどれだけ気づくことができるのかも大切なんですよね。

     

 

小さいながらにも進歩している自分に気づくことが出来れば、自分への自信にも繋がりますしね(^ ^)

 

      

私自身もカウンセリングを受け続けて、色んな自分の問題を一つ一つ克服し続けた一人ですが

 

     

10年前の初回から記録しているノートを今も大切に保管していますが、10年後の今の自分が見返すと

     

 

「あぁ〜、酷い有様・・・・。」って、笑っちゃうくらいで

     

 

今の自分の感覚からすると、他人を見ているような、そんな感じです。

     

 

(克服って別人になるわけでは無いですが、本来の自分と程遠い自分で生きている頃を覗くと、不思議な感じです^^;)

 

     

でも、その酷い有様な自分も、病的だった自分も自分の大切な一部ですから

 

     

記録し続けたノートは、本当に宝物なんですよね。

 

      

私が実際に取り組んでいた記録ノートの付け方をお伝えしようと思いますので、良かったら参考になさってください。

 

   

(自分が続けやすいようにアレンジして頂いてもOKです♪)

 

 

【カウンセリング後】

 

■話した内容をまとめる(箇条書きでもOK)

 

【話した出来事】と、その出来事に対して【どんな気持ち】【どんな考え】が出てきたのか?

 

出来事と感情(気持ちや考え)を分けておく。

 

分けておくと、今回は出来事の説明が多いとか、話が飛び過ぎたとか、自分を客観視することができます。

 

 

■カウンセリング後に思った事を書く

 

例えば

 

「◯◯を話したかったけど、話せなかった」

 

「頭が回らず、眠くなってしまった」

 

「◯◯な話で悲しくなって涙が出てきた」

 

「◯◯の話になると、避けたくなる自分がいる」

 

 

それらに対して、「なぜだろう?」という事も一緒に考えて、記録しておくといいです。

 

 

例えば悲しくて涙が出るのは、癒されてない何かがあるのかな?とか

 

 

眠くなるのは、向き合うのがこわいのかな?とか

 

 

カウンセリングの中の問いかけについて

 

 

「何故、この言葉を投げかけられたのだろう〜」と考えるのもいいですね。

 

 

 

【記録した数日後に読み返す】

 

 

■カウンセリング後、時間が経過してから新たに発見したことや、何気なく思った些細な事などを気づいた時に記録しておく。

 

 

■カウンセリングの最後に「これを取り入れてみてください」というものがあった時は、それを実行したあとの記録をつける。

 

 

・例えばセルフセラピーなら

 

「何月何日、◯◯をやってみて、気持ちが少し楽になった」とか

 

「やってみたけどうまくいかなかった」

 

「やった方がいいと分かっていても、やろうとしない自分がいる」とか

 

その理由も分かれば記録しておく。

 

 

・捉え方として取り入れるものなら

  

職場の◯◯さんに嫌われてるって思っていたけど、私の態度もそう思わせていたから相手も話しかけにくいのかも。試しに私から話しかけたりして、様子を見てみよう〜」

 

彼の態度が冷たいと思って不安になっていたけど、もしかしたら冷たいは考え過ぎで、忙しい時だけ素っ気なくなるだけかもしれない。もう少し彼を観察してみよう〜」

 

実行した後に、どうだったのかも後日記録しておく。

 

 

【さらに、記録したノートを数週間後に読み直す】

 

時間が経過してから読み直すと、また新たな気づきがあったり、より自分の理解を深めることができます。

 

そこでまた何か気づきがあれば、さらに書き留めておくといいですね。

 

     

 

こうしてノートに記録していくと、自然と次の自分のテーマや課題が見えていきます。

     

 

テーマというのは、例えば「恋愛依存症の克服」というテーマでもいいですが

 

 

そうなると「ダイエットがテーマです!」と言っているのと同じように広過ぎてしまうので

 

 

恋愛依存症を克服することで

 

 

私はどうなりたいのか、どんな人生を築きたいのか?

 

 

ここがポイントになります。

 

 

例えばダイエットなら

 

 

「5キロ痩せて、Mサイズの服を着れるようになりたい!!」

 

     

これが恋愛依存症の克服なら・・

 

 

<もう少し穏やかに、心に余裕を持って、生活できる自分になりたい>

 

 

<恋愛をしていても、安心感を感じられる自分になりたい>

 

 

<自然に人と接することができる自分になりたい>

 

 

その次に「課題」を決めるなら

 

 

テーマを叶えるためには、自分の中の何を解決したらいいのか?

 

 

例えばダイエットなら <食事の取り方を見直そう>

 

 

それが恋愛依存症の克服なら、恋愛をしていても安心感を感じられる自分

 

 

これがテーマだとしたら

 

 

⚫︎相手の顔色を伺ってしまう癖をなんとかしたい

 

⚫︎連絡がないとすぐ不安になる感情をどうにかしたい

 

⚫︎人に必要とされなくても、自分で自己価値を認められるようになりたい

 

 

こうして手順を踏んで整理していくと、自分の中の課題が見えてきますよね。

 

 

課題が分かれば、頭の中も整理され、カウンセリングも取り組みやすくなると思いますので、心の変化が進展しやすくなっていくと思います。

 

 

依存状態の方ほど、自分の事となると、他人主体(人任せ)になりやすい面がありますから

 

 

カウンセリングノートは、自分主体で物事を考えていく力を養う効果もありますので

 

 

ぜひ自主的に取り組んで頂けたらと思います(^ ^)

 

 

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★編集後記

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私の方でもカウンセリング中にメモした内容は、カルテとしてまとめて記録していますが

 

 

整理しながら記録していくと、改めて、本当に言いたい心の奥の声はこれじゃないか?と気づきがあったり

 

 

カウンセリング前の準備としてカルテを読み直すと、ここの問題はクリアしたな〜とか、

 

 

ここはまだ根深いな〜、最近は感情がよく出てくるようになったな〜とか

 

 

クライエントさん自身の進歩を発見することもできて、とても役立っています。

 

 

やはり記憶するよりも、記録することは大事ですね(^ ^)